インプラント治療は、歯が抜けてしまった部分にインプラント(人工歯根)を埋めて顎の骨と結合させ、その上から人工歯を被せる歯科治療です。
歯の失われた部分の顎の骨にインプラントを埋め込み、骨とインプラントがしっかり結合するまで平均6~24週間の治癒期間を要します。
※骨とインプラントがしっかり結合、安定するまでの期間なので骨の状態によって骨と結合する期間は異なります。
インプラント治療は、インプラントに土台を作り、その上にセラッミククラウン等の人工歯冠を装着しますので、自分の歯と同等の力で違和感なく噛め審美性にも優れ、自然の歯を再現できます。

基本的に歯は、前に前にと動いていくものなので、どこかの歯が失われると前に倒れてきます。
例えば下の歯が抜けた場合、これまでその歯と噛み合っていた上の歯が下に伸びてきて、歯列不正に繋がり、うまく噛めなくなってきます。
歯並びが乱れてくると、食べ物のカスが溜まり、虫歯や歯周病のリスクも高まるので、たとえ1本の欠損の場合であっても、そのままにせずに何らかの対処をすることが必要です。
インプラントと従来の治療法との違い
失った歯の治療法(修復法)は、ブリッジ、取り外し式の部分入れ歯、総入れ歯が利用されてきました。
しかし、こうした代用物を口の中に確実に固定させるためには、隣の健康な歯に支えになってもらわなければ、口の中にそれらを装着させることができません。そのため周囲の歯に負担をかけることになったり、固定のために削らなくてはならなかったりします。
また、入れ歯だと安定せず動いて痛く上手く噛めないという欠点があります。
インプラントの場合は、他の歯に支えになってもらう必要がありません。自分の人工歯根で支えることができるからです。
この点が、インプラントと他の方法の最大の違いになります。

インプラント |
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歯の根の代わりになるチタンの棒を骨に埋め込み、その上に歯をかぶせていく方法 |
硬いものが噛める |
◎ |
違和感がない |
◎ |
美しい仕上がり |
◎ |
保険適用がある |
× |
メリット |
顎の骨に固定されているので自分の歯と同じように食べることができる。 周囲の歯に負担をかけない。 |
デメリット |
簡単な手術が必要。 |
ブリッジ |
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失った歯の両側の歯を削り、冠を橋渡しすることによって失った歯を補う方法 |
硬いものが噛める |
○ |
違和感がない |
○ |
美しい仕上がり |
△ |
保険適用がある |
△ 材料等に応じて |
メリット |
固定式のため違和感が少ない。 |
デメリット |
両隣の健康な歯を削らなければならない。 周囲の歯に負担をかける。 |
部分入れ歯 |
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失った歯の周囲の歯に金属の留め具をつけて、取り外し可能な人工の歯を留める方法 |
硬いものが噛める |
△ |
違和感がない |
△ |
美しい仕上がり |
△ |
保険適用がある |
△ 材料等に応じて |
メリット |
歯を削らずに済む。 |
デメリット |
食べ物が詰まりやすく、虫歯や口臭の原因になりやすい。 周囲の歯に負担をかける。 |
総入れ歯 |
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取り外し可能な土台付きの人工歯を上下のどちらかの顎に乗せる方法 |
硬いものが噛める |
○ |
違和感がない |
○ |
美しい仕上がり |
△ |
保険適用がある |
△ 材料等に応じて |
メリット |
簡便である。 |
デメリット |
入れ歯がぐらついたり、ずれたりする。 食べ物が入れ歯と歯茎の間にはさまり、痛むことがある。 |
当院で行うインプラント手術について

インプラントの治療は顎の骨に人工歯根を埋め込む外科手術を伴うため、歯科医師に高い技術と豊富な経験が求められます。
小森歯科医院で手術を担当する医師は熟練した腕を持つベテランで、これまで数多くの症例を経験しております。
清潔な環境下で手術を行うために滅菌対策も徹底しており、インプラントルームは完全個室となっております。
また、使用するチェアは、インプラント以外の治療は行わず、完全な衛生管理を施し、術中の感染リスクを最小限に留めています。
インプラント治療には、慎重な判断が必要となりますので、治療に入る前に全身状態を確認し、高血圧や糖尿病などの持病がある方や、難しい症例に関しては大学病院で手術を受けていただくようにお伝えすることもあります。その際は、当院が大学病院をご紹介させていただきますのでご安心ください。